2020年11月25日より
各音楽配信サイトにて配信開始!
Remember11 -the age of infinity-
Since: 2004
Platform: PlayStation®2, PlayStation®Portable, Windows
ワタシを殺す 記憶の迷路
南八甲田山系に属する「朱倉岳」と、特定精神医療施設「SPHIA」
2つの離れた場所を舞台に、惨劇は幕を開ける…。
「こころ」と「悟」、2人に起きる謎の人格交換。
常軌を逸した状況で、彷徨い続ける意識と記憶。
交差するふたつの意識がたどり着く運命とは…。
【挑戦】——僕にとって、この作品を表す一語です。
この作品はスタッフ一同による「挑戦」の集大成でした。
恋愛ADVからサスペンスADVへの移行の「挑戦」。展開をテンポアップする「挑戦」。リッチな演出への「挑戦」。人格交換という奇抜なシナリオ構成への「挑戦」…などなど。
音楽にも「挑戦」というか以前とは違うアプローチがありました。これまでの曲発注では基本的に、用途や曲の雰囲気のみ伝えて作曲してもらったのですが、加えて今回、阿保さんは自主的にシナリオのプロットや、仕様書の端々に書いた抽象的な短文なども読み込んだ上で曲を書いてくれたのでした。その甲斐あってか、より心象に響く曲が生まれた気がします。奇しくも本作は“心”をテーマに「挑戦」したドラマでした。
もちろん、過去2作も多くの「挑戦」がありました…が、この作品には別格の意味が。それはEver17の続編だったから。とにかく僕らには前作以上にユーザーを夢中にさせる面白さ・衝撃・新しさが課せられていました。ハンパないプレッシャーでした。いわばEver17の次を作るという「挑戦」。
とんでもない重圧から生まれたのは、始終緊迫感の漂う、最後まで油断のならない、気を抜けば物語に取り込まれて殺されかねない…そんな化物じみた、カタストロフィをともなう怪作でした。この当時だからこそ生まれた(作れた)作品です。だからこそ、過去2作に負けないくらい印象的で、お気に入りの一作なのです。
「挑戦」の果てに生まれた「挑戦」的な作品…それが僕にとっての『忘れ得ぬ11』の物語です。
Remember11のサウンド裏テーマとして、全曲心理学用語に基づいたBGM制作を行ってみました。
ゲーム中に演奏中のBGM曲名が分かる仕様になっているのも特徴的なADV作品です。
サウンドリストにも色々書き込みをしながら楽曲制作を行っていました。
本作は特殊な音を波形編集で数多く用意し、内蔵音源で活用すべく組み込んだ上でBGMを作ってます。
雪山サイドのストーリーBGMとして、寒さや極限に近づく精神状態など意識しつつ、プロジェクト初期に制作しました。
冬川こころのテーマですが、こころに関わる比較的明るい前半部をイメージして作っています。
優希堂悟のテーマであり、スフィア全体のイメージも兼ねたBGMです。内蔵音源の同時発音数をぎりぎりまで使いながら演奏しています。
Remember11は気に入った楽曲、こだわりある曲が多いので全て挙げたい所です。この曲は雰囲気的に気に入っている曲でもあります。
歪みやミステリー、エキセントリックな要素を表現する為には、と考えていた所、直接しゃべらせてしまおう!という強攻策のようなアプローチで楽曲制作したのを思い出します。
変拍子も混ぜ込んで「ゆに」本人のイメージに近いBGMが出来たと思います。
本作で一番始めに作った曲で、物語のイメージをまとめたテーマとして作りました。
この曲は本編の重要シーンで1度だけしか流れない特殊な曲だったりします。