2020年11月25日より
各音楽配信サイトにて配信開始!
Ever17 -the out of infinity-
Since: 2002
Platform: PlayStation®2, Dreamcast, PlayStation®Portable, Windows
かつて交わした約束と。いつか還るべき場所へ。
西暦2017年5月1日——午後12時51分。
水深51mの海中に沈む海洋テーマパーク≪LeMU(レミュウ)≫。
ここに、7人の男女が閉じこめられた。徐々に失われていく、食料、水、酸素。
深海に棲息する未知のウィルスの驚異。
さらに、苛烈な水圧にさらされたLeMUの隔壁は数日以内に崩壊するという。
分厚いガラス窓の窓の向こう側は、濃紺の深い闇……。
この閉ざされた空間の中で、限られた時間の中で、7人は脱出への道を探し求める。
生への渇望……死の恐怖。
想像を絶する極限状態の果てに待ち続ける結末とは、一体なんなのか?
そこで何を得、何を失い、何を得るというのか?
【壁】——僕にとって、この作品を表す一語です。
前作とは打って変わり、始終「壁」に囲まれた閉鎖空間が舞台。生き残るためには建物と深海という二重の「壁」を突破しなければならない。
商品的にも乗り越えるべき「壁」がありました。前作のNever7は期待ほどに売れなかったのです。遊んでくれた人には高評価だったけど、売り上げに繋がらなかった。悔しいから、次は売れる商品にしたいと奮い立つ。制作当時、まわりに「これはリベンジだから(今度こそ成功させよう)」と言いながら、目に見えない「壁」と戦う毎日でした。
音楽面でもいい意味で「壁」が現れていました。阿保さんが、閉鎖空間という限られた舞台設定を活かしつつ、バラエティ豊かな曲を仕上げてくださったからです。特に「壁」に囲まれた反響を活かした『第3層のテーマ』や、深海の底から響いてくるような『第3視点のテーマ』がお気に入りです。
そんな甲斐あってか本作は、前作以上の高評価を頂きました(売り上げは…前作よりは良かったみたいです)。
ただ「壁」を越えたが故に、この作品の名そのものが高い「壁」となり、長年に渡って僕らの前に立ちはだかるのは、また別のお話…。
あらゆる意味における「壁」、過去と今の分水嶺…それが僕にとっての『かつてと、いつかの17』の物語です。
計算された物語、魅力的なキャラクター、サイドストーリー。制作時は色々と創作意欲を物語や設定から頂きつつ、作りたい音楽を自由に作らせて頂いた感じです。
製品サンプルを頂いてからは毎晩社内でプレイしていた記憶があります。
当時のサントラや配信音源はDreamCastの音源をデジタル録音した物です。
2011年にXbox360版としてリメイク・追加制作したBGM達もありますので、機会がありましたら聴いてみてください。
優のテーマではありますが、舞台となるLeMUのテーマでもあるので序盤の世界観としても作っています。
作りたい音楽としてこういった方向の楽曲があるのですが、それを作る事が出来てとても楽しかったです。
何度か書いていると思いますが、イメージとしては当初つぐみエンディングの曲として着手しています。
Kopfsprungと共に本作でお気に入りの楽曲です。
同じフレーズを何度も繰り返す事で、7拍子という不思議な世界に引き込んでいく感じです。
楽曲は冒頭の導入部と、メイン部分に分けられますが、冒頭部の雰囲気作りを気をつけました。
神秘感から高揚感、そこから勢いよくユーザーの思考を持ち去るような、映像とのシンクロを強く意識しています。
この曲だけREASON本体のみでMIXまで完結させています。